下仁田ネギのうんちく
下仁田ネギとは?
下仁田ネギは群馬県甘楽郡下仁田町を中心として、その周辺に栽培される根深、夏型ネギの品種です。
一本ネギで株分れはは少なく白根の長さ20cmあまりで直径は6cm~9cmのものもあります。
他の同型品種に比べて白根が特に深く太いのが特徴です。
一般的には白いところを食べ、青い部分はあまり食べません。また生では辛味が強すぎて食べられないほどですが熱を通すと甘くなり、その特有の風味ととろりとした食感が食通をうならせます。
下仁田ネギは下仁田だけ?
その昔、江戸の大名に「送料はいくらかかっても構わないから大至急200本送れ!」とまで言わせた下仁田ネギ。 明治~昭和にかけて三度も皇室に献上された下仁田ネギ。
この原種下仁田ネギの不思議なところは、下仁田及びそのごく近郊の本当に限られた地域でしか美味しく育たないとゆうこと。群馬県外はもちろん下仁田からほんの数キロ離れた畑でもダメなのです。(参照:「下仁田ネギは下仁田におけ」 )
最近では品種改良が繰り返され、どうにか他地域でも栽培出来る新種の下仁田ネギ(後述)ができましたが、見た目は似ていてもやはり決定的に味が違う。 原種下仁田ネギのあの甘くとろ~りとした食感だけは何年たっても作り出す事が出来ないようで、他地域の農家は地団駄踏んでいることでしょう。
下仁田ネギは幻のネギなのか?
●下仁田ねぎは日本中でも下仁田の特定地域の畑でしか美味しくできない。
●下仁田は平野部が少なく下仁田ネギの作付面積も広くない。
●下仁田ネギは種植えから収穫まで15ヶ月かかる。
以上の事からも分かるように、下仁田ネギ(特に原種)の収穫高は極めて少ないのです。そして、
●年に一度の収穫時期が11月末~12月、お歳暮時期とちょうど重なる。
●シーズンには農家直売の路地販売もさかん。
ですので、収穫された原種下仁田ネギのその多くが地元からの贈答用又は、地元の人達の消費分で終ってしまうのでしょう。
京阪を中心とした卸売り市場へ出荷されている下仁田ネギもありますが、そのほとんどが新種(後述)のそれであるようで、それでさえ驚くような値段で店頭に並ぶと聞きます。
つまり、地元に知り合いでもいない限り、原種の下仁田ネギは食べられなかった訳ですから、「下仁田ネギは幻のネギ」といってもあながち大げさではないといったところでしょうか。
下仁田ネギも2つの品種が?・・・
これは正確に言うと品種ではありませんが、下仁田ネギもその畑の場所によって大きく2つに分ける事ができます。
馬山のネギと山のネギです。
それはどの様な事かというと、下仁田ネギを栽培している下仁田でも、平野部の馬山地区と、山間部の小坂地区・下仁田ネギ発祥の地といわれる西野牧地区、南野牧・東野牧地区で大きく2つに分かれ、その形状と食感が若干違う事に起因します。
■馬山(平野部)のネギの方がより太く、短い。
見た目は豪快で生産農家も多く(平地のため作付け面積も広い)収穫高もおおい。一般的には「馬山のネギがおいしい」とも言われているが、山のものと比べると「大味で筋っぽい」と言う人もいる。
■山(山間部)のねぎは若干細く長い。
驚くほど太くはならないので、インパクトにはかけるが、実際に食べるとこちらの方が軟らかく味もいいという隠れファンも多い。
新種下仁田ネギとは?
「下仁田ネギは下仁田だけ?」↑の項にもありますが、最近では品種改良が進み、下仁田以外の場所でも栽培できる新種の下仁田ネギができています。
下仁田の下仁田ネギ農家に言わせると、見た目はともかく、味は明確に違うそうで、できれば「下仁田ネギ」の名前を使って欲しくない言うのが本音のようです。
「下仁田ねぎ」での商標登録も検討したらしいのですが、地域名+ 一般代名詞では登録が難しいらしく、対抗策として規格化した箱を使うなどで差別化をはかっているようです。
原種(伝統的な)下仁田ネギの3つの形態
1:ダルマ系
葉身が太く、葉先は丸く、内外葉の葉長がそろっている。全長、軟白部ともに短く、耐病性に欠ける。
2:西野牧系
葉が細めで長く、軟白部もやや長い。肉質はダルマ系よりやや落ちるが耐病性は強い。
3:利根太系
全体的には太いが葉長および軟白部が長く、形状・肉質は下仁田ネギとしての特質に欠け、根深ネギとしての特性が強い。
東西・ネギの食べ方の違い
ネギには大きく分けてふたつの種類あります。一つは葉ネギ(青ネギ)で主に関西方面を中心に栽培されています。そしてもうひとつは根深ネギ(白ネギ)で関東以北中心に栽培されいます。下仁田ネギはこの根深ネギの一種です。
東の根深ネギは中国北部~北東部に由来し、寒さに強い特徴があります。また白い部分を長く育てるために土寄せをするので、土層が深く地下水位の高いところが栽培に適しています。 一方西の葉ネギは中国南部華南地方に由来する“九条ネギ”といわれる品種の流れを汲むもので、暑さに強いという特徴があります。
日本の西側の地域ではネギは青いところを食べる習慣が強いらしいですが、関東以北では白いところをより重点的に食べるようです。(最近では大分変わってきたようですが。)
下仁田ネギの場合はもちろん白いところも青い葉も美味しく食べられますが、白い部分の甘味が特に特徴的です。
■下仁田ネギ商品リンク
※用途によってお選びいただけます。
若干見てくれの悪いB級ネギ。味は同じで格安です。 | 贈答用に選別したしネギだけを箱詰めしました。 | 下仁田の特産品とのセットです。当店ならではの商品。人気品です。 | とびっきりの葱だけを桐箱に詰めました。 | 肉だけじゃない!群馬が誇る厳選素材で究極のすき焼を。 |